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–湘北高校屋上–
かつて、桜木と流川がケンカをしたこの場所で、宮城は安田と一緒にバスケ誌を読んでいた。
宮城「ケッ、牧の野郎ドカドカと載りやがって」
先日行われた全日本ジュニアの特集が組まれていた。
グループリーグ敗退はしたものの、「過去最強の高校生」という見出しで大きく彼らを取り上げていたのだ。
安田「逆をいえば、高校バスケがすごく注目されるようになった。」
「この選抜で結果を出せば、俺らもここに載れるんじゃないかな」
宮城が立ち上がる。
「あぁ、この選抜は絶対に日本一を獲ってやる」
「全員倒して、俺がナンバー1になる」
〈そして、アヤちゃんにカッコいい所を見せるんだ・・・!〉
安田、ニコリ。
「お前ならいけるよ、リョータ。」
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スラムダンクその後の続き(42)湘北高校始動
–1年10組–
流川のクラス。
男子生徒が周りを囲む。
「流川、お前ほんとすげー奴だな!カッコよかったぜフランス戦」
「やっぱり世界は強かったか?」
「握手してくれよ、お前絶対にプロになれるだろ。自慢にするんだ」
流川「・・・。」
「るせー、邪魔邪魔。」
「ぐうぐう。」
流川は寝た。
相変わらず、愛想の悪さは天下一品である。
男子生徒〈・・・俺達、全く相手にされてねぇ。〉
–1年7組–
桜木軍団が談笑している。
高宮「いやー、しかし花道がいねぇと暇だな~。なんか事件でも起きねぇかな」
野間「ほんとその通りだ。普通の高校生なんて退屈すぎるぜ」
水戸「アホ。でも、そろそろ花道のバスケしている所がみたいよな」
大楠「そーなんだよ。なんだかんだいって、花道のバスケしてるとこ見るが今一番楽しいんだよな」
水戸、窓から空を見上げる。
〈花道、早く帰ってこいよ・・・〉
その時・・・
ガラガラガラガラ!!!!!!
桜木「わっはっはっは!!!!!天才・桜木花道復活!!!!!」
女子生徒「ギャー!」
男子生徒「わー!」
皆、びっくりして悲鳴を上げる。
水戸「お前、もう背中は大丈夫なのか?」
桜木「オウ、当たり前よ!今日からバスケットマン・桜木復帰だ!」
大楠「おお!それは楽しみが増えたな」
高宮「珍プレーで笑わせてくれるの期待してるぜ、花道。ガハハ!」
ゴツ!!!
桜木の頭突きが決まる。
高宮「コイツ、全然変わってねぇ・・・」
–驚異的な回復力でリハビリを終えた桜木。–
しかし、まだ完全復帰とはならず、短い制限の中プレーができる、といった状況である。
その旨は主治医から湘北高校監督・安西に既に伝えられていた。
安西は、冬の選抜の予選は実質、桜木抜きでのチーム編成を立てていた。
そんな中、一つ朗報があった。
–湘北高校体育館–
宮城、三井「チュース」
「おう、お前ら。遅いじゃねーか」
宮城、三井「?!」
そこにはバスケットシューズを履いた赤木がいた。
宮城「ダンナ、何してんだ?勉強はどうしたんだ?」
三井「赤木、大学は諦めたのか?」
赤木「たわけ、大学は決まったんだ。」
三井「は?」
赤木「実は、深体大の推薦がなくなった後、他の大学からオファーがあってな」
「迷ったんだが、自分を評価してくれる大学に進むことにしたんだ」
宮城「ということは、ダンナ、冬の選抜に出られるのか?」
赤木「そういうことだ。よろしくな」
宮城「でも、キャプテンは渡さねぇぞ。俺がチームを率いることになったんだ」
赤木「あぁ、キャプテンはお前に任せる。俺はあくまでセンターとしてチームを盛り上げていくつもりだ」
三井「ちぇ、また暑苦しい奴と一緒にプレーしなきゃいけねぇのか。」
「足、引っ張ったらゆるさねぇぞ」
赤木「あぁ、わかっとるワイ」
ガシ!
ガシ!
宮城、三井と握手を交わす赤木。
宮城「ダンナ、今度こそ俺たちは日本一を獲る。」
「力を貸してくれ」
赤木「もちろんだ。絶対に日本一になるぞ」
〈小暮、ありがとうな・・・〉
–全日本ジュニアの試合観戦を終えた後、赤木と小暮は喫茶店で話をした–
赤木は深体大の一般受験を受けようとしていたが、関東大学リーグ5位の日本学院大学から推薦があったこと。
それから、自ら一度、引退を表明した後に再度チームに戻っていいものか、悩んでいたことを打ち明けた。
小暮はこう回答した。
「赤木が勉強をしている間、ライバル達はバスケをしている。その時間をバスケに充てた方がいい」
「高校の間に全国制覇をするチャンスはこれが最後。悔いの残らない選択をするべきだ」
この後押しがあり、赤木は選抜に出ることを決意した。
湘北高校が日本一をかけて、神奈川予選を戦うことになる。
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